マウスピース矯正の期間はどれくらい?治療の流れと期間を短縮するポイントも
2025.07.10
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。
目立たず歯並びを整えたいと考える方が増え、マウスピース矯正を検討される方が多くなっています。従来のワイヤー矯正とは異なり、透明なマウスピースを使うことで見た目の違和感が少ないといわれています。
しかし、「実際にどのくらいの期間で歯並びが整うのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、マウスピース矯正ではどれくらいの期間で治療できるのか詳しく解説していきます。ご検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正とは異なり、透明なマウスピースを使って歯並びを整える治療法です。
患者一人ひとりの歯型に合わせて作製した透明なマウスピース(アライナー)を段階的に交換しながら、歯を少しずつ移動させます。
アライナーは取り外し可能で、食事や歯磨きの際に外せるため、口腔衛生を保ちやすい点が特徴です。
治療期間は症例によって異なりますが、軽度の歯列不正であれば半年から1年程度、中等度以上の場合は1年半から2年程度かかる場合があります。
マウスピース矯正が選ばれる理由
マウスピース矯正が多くの方に選ばれる理由として、目立ちにくさや違和感の少なさ、取り外し可能な点が挙げられます。
金属アレルギーのリスクが低いことや、矯正中も通常通り歯磨きやデンタルフロスを使えるため、虫歯や歯周病のリスクを抑えやすい点もメリットです。
ただし、適応できる症例には限りがあるため、歯科医院でマウスピース矯正で治療が可能か確認してみるとよいでしょう。
マウスピース矯正にかかる期間の目安
ここでは、マウスピース矯正の期間について、全体矯正と部分矯正の違い、症例ごとの目安、治療前後に必要な期間について詳しく解説します。
全体矯正と部分矯正で異なる期間
マウスピース矯正には、全体矯正と部分矯正があります。全体矯正は上下の歯全体を動かすため、平均1年から2年程度かかる場合が多いです。
一方、前歯だけなど限られた範囲を動かす部分矯正は、半年から1年ほどで完了することもあります。
治療期間の違いは、動かす歯の本数や移動距離、歯列の複雑さによって生じます。
症例別(出っ歯・すきっ歯・叢生など)の治療期間
出っ歯やすきっ歯、叢生(歯が重なっている状態)など、症例によっても治療期間は異なります。
例えば、軽度のすきっ歯は比較的短期間で改善する場合がありますが、叢生や出っ歯は歯の移動量が多くなるため、1年以上かかることもあります。
歯根や骨の状態、年齢、歯周病の有無も期間に影響します。歯周病がある場合は、まず歯周治療を優先することが推奨されています。
治療前後に必要な期間(診断・保定期間)
マウスピース矯正を始める前には、精密検査や診断、治療計画の作成が必要です。これには1〜2回の通院と数週間程度かかることがあります。
矯正終了後は、歯の後戻りを防ぐための保定期間が必要で、一般的には半年から2年程度リテーナー(保定装置)を使用します。
マウスピース矯正との期間比較
マウスピース矯正と代表的な矯正方法であるワイヤー矯正の期間の違いについて詳しく解説します。
ワイヤー矯正との期間の違い
ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを装着し、持続的な力で歯を動かす方法です。一般的に、ワイヤー矯正は比較的複雑な歯並びにも対応でき、治療期間は1年半から3年程度とされています。
一方、マウスピース矯正は透明な装置を使い、段階的に歯を動かします。軽度〜中等度の症例ではワイヤー矯正よりも短期間で終わる場合がありますが、重度の症例では期間が長くなることもあります。
治療期間に影響する要因として、歯の移動量や患者さま自身による装着時間の遵守が挙げられます。
マウスピース矯正の期間が長くなる主な要因
ここでは、マウスピース矯正の期間が長くなる主な要因について解説します。
歯並びの状態や年齢による影響
歯並びの乱れが重度である場合や、歯の移動量が多い場合は、マウスピース矯正の期間が長くなる傾向があります。
特に成人の場合、骨が硬くなっているため歯の動きが遅くなることがあります。
ご自身の歯並びの難易度や年齢による影響については、初診時に「自分の歯並びはどの程度の難易度か」「年齢による期間の違いはあるか」と質問すると良いでしょう。
装着時間が守られない場合
マウスピース矯正は、1日20〜22時間以上の装着が推奨されています。装着時間が短いと、歯が計画通りに動かず、治療期間が延びる可能性があります。
仕事や学校、食事のタイミングで外す場合は装着時間を管理したり、生活習慣を見直すことが重要です。
虫歯や歯周病などの口腔内トラブル
矯正中に虫歯や歯周病が発生すると、治療を一時中断しなければならない場合があります。特に歯周病は歯を支える骨に影響する場合があるため、矯正治療に影響します。
日々のセルフケアとして、正しい歯磨きやデンタルフロスの使用、定期的なプロフェッショナルケアが重要です。
マウスピース矯正の期間を短縮するためのポイント
ここでは、マウスピース矯正の期間を短縮するために押さえておきたい実践的なポイントについて詳しく解説します。
装着時間と交換時期を守るコツ
マウスピース矯正では、1日20〜22時間以上の装着が推奨されています。装着時間が不足すると歯の移動が遅れ、治療期間が延びる場合があります。
外食や会話で外す際も、できるだけ早く再装着する意識が大切です。
また、マウスピースの交換時期は、歯科医師の指示通り守ることで、計画通りの歯の移動が期待できます。
定期的な通院
治療計画に沿った定期的な通院は、マウスピース矯正の成功に欠かせません。通院時には歯の動きやマウスピースの適合状態を確認し、必要に応じて治療計画の修正が行われます。
疑問点があれば「現在の進行状況はどうか」「装着状況に問題はないか」など、積極的に質問しましょう。
口腔ケアと生活習慣の見直し
矯正中は歯周病や虫歯のリスクが高まるため、丁寧な歯磨きとデンタルフロスの使用が重要です。食後は必ず歯を磨き、マウスピースも専用の洗浄剤で清潔に保ちましょう。
また、糖分の多い飲食や喫煙は治療期間を延ばす要因となるため、生活習慣の見直しも効果的です。
マウスピースの紛失・破損を防ぐ方法
マウスピースの紛失や破損は治療の中断や遅延につながるため、外した際は必ず専用ケースに保管しましょう。
ペットや小さなお子様のいる家庭では、手の届かない場所に保管する工夫も必要です。万が一紛失・破損した場合は、すぐに歯科医院へ連絡し、適切な対応を相談してください。
マウスピース矯正の治療の流れと各プロセスの期間
ここでは、マウスピース矯正の主な流れと、それぞれの段階でどれくらいの期間がかかるのかを詳しく解説します。
カウンセリング・診断から治療計画作成まで
治療の第一歩はカウンセリングと診断です。ここでは患者さまの歯並びや噛み合わせ、口腔内の健康状態を詳しく確認し、必要に応じてレントゲンや口腔内写真、歯型の採取が行われます。
診断結果をもとに、どの程度の期間でどのような歯並びが目指せるか、具体的な治療計画が立てられます。
治療計画の作成は通常1〜2週間ほどかかることが多いですが、精密な診断を希望する場合や、歯周病の有無など追加の検査が必要な場合はさらに時間がかかることもあります。
マウスピース製作と治療開始
治療計画が決定した後、患者さま専用のマウスピースが製作されます。マウスピースは複数枚作られ、段階的に装着して歯を動かします。
製作には通常2〜3週間程度かかる場合が多いですが、歯型の採取方法や技工所の混雑状況によっても前後します。
マウスピースが完成したら、いよいよ治療開始です。最初の装着時には、歯科医師や認定歯科衛生士が装着方法やケアの方法を丁寧に説明してくれるので、不安な点は遠慮せず確認しましょう。
治療中の通院頻度とチェック内容
マウスピース矯正中は、1〜2ヶ月に1回程度の通院が一般的です。通院時には、歯の動きやマウスピースの適合状態、口腔内の健康状態(むし歯や歯周病の有無)などをチェックします。
治療期間は軽度の症例で半年〜1年程度、全体矯正の場合は1年半〜2年程度かかる場合があります。治療中はマウスピースの装着時間(1日20時間以上が目安)や、正しいセルフケア(歯磨きやデンタルフロスの使用)を守ることが、スムーズな治療進行のポイントです。
治療後の保定期間と後戻り防止
歯並びが整った後も、歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、「保定期間」と呼ばれる後戻り防止の期間が必要です。
リテーナー(保定装置)を装着し、歯の位置を安定させます。保定期間は最低でも1〜2年が目安とされており、この間も定期的な通院と口腔ケアが重要です。
保定期間中に気になる症状があれば、早めに歯科医院へ相談することが大切です。
まとめ
マウスピース矯正は、透明な装置を使い歯並びを整える治療法で、目立ちにくさが特徴です。治療期間は一般的に半年から2年程度とされますが、歯並びの状態や装着時間の守り方によって変わることがあります。
他の矯正方法と比べて期間は大きく異ならないものの、マウスピースの装着時間を守ることや定期的な通院が期間短縮のポイントとされています。
マウスピース矯正を検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。