マウスピース矯正ができない歯並びとは?治療が向かない人と対処法も
2026.01.24
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。

歯並びを整える手段として、近年注目を集めているのがマウスピース矯正です。装置は透明で目立たず、自分で取り外しができる手軽さから、幅広い世代で人気を集めています。
しかし、すべての歯並びに対してマウスピース矯正が適応となるわけではありません。歯並びの状態やお口の中の環境によっては、別の治療法を検討するケースもあります。
今回は、マウスピース矯正で治療できない歯並びやマウスピース矯正が向かない人の特徴、さらに代替治療の選択肢についても詳しく解説していきます。マウスピース矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正とは

マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製の装置を使って歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
従来の金属ワイヤーを使った矯正に比べて、装置が目立ちにくく、見た目を気にせずに治療ができるのが大きなメリットです。さらに、食事や歯みがきの際に取り外しができるため、口腔内を清潔に保ちやすい点も特徴といえます。
治療は、歯科医院で歯型を取り、それをもとに少しずつ歯を動かす複数のマウスピースを作成し、一定の期間ごとに新しいものへと交換していく流れです。計画的に段階を踏んで歯を動かすことで、自然な仕上がりを目指します。
ただし、マウスピース矯正はすべての歯並びに対応できるわけではありません。そのため、治療を始める前に専門的な診断を受け、自分の歯並びに合った矯正方法を選ぶことが大切です。
マウスピース矯正で治療できない歯並び

マウスピース矯正はすべての歯並びに対応できるわけではありません。ここでは、マウスピース矯正だけでは治療が難しいとされる歯並びの具体的な例をご紹介します。
重度の叢生(そうせい)
叢生とは、歯が本来の位置にきちんと並ばず、互いに重なり合ってデコボコになっている状態を指します。
マウスピース矯正は、軽度から中等度の叢生に対応できますが、歯の重なりが大きく、顎のスペースに余裕がない場合には、歯を十分に動かすことが難しくなります。特に歯列の幅が狭いケースでは、歯をきれいに並べるにはスペースを確保するための抜歯が必要になることがあります。
こうした状態では、歯の移動に細かく対応できるワイヤー矯正のほうが治療を進めやすく、希望する歯並びに近づけやすくなります。まずは、歯科医師による診断を受け、どの方法が歯の状態に合っているかを確認することが大切です。
重度の出っ歯
出っ歯とは、上の前歯が前方へ大きく突き出ている状態を指します。見た目の問題に加えて、口が閉じにくくなったり、発音や食事に支障をきたしたりすることもあります。マウスピース矯正では、軽度の出っ歯に対してはある程度の効果が期待できます。
しかし、上顎の骨が前に出ているような骨格由来のケースでは、歯の移動だけでは十分な改善が難しい場合があります。このような場合は、ワイヤー矯正や外科的な処置を組み合わせることで、より確実な治療効果を目指すことが可能です。
重度の受け口
受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態で、反対咬合とも呼ばれます。見た目に違和感があるだけでなく、食べ物をうまく噛めなかったり、発音が不明瞭になったりすることがあります。
このような状態の原因が、歯並びだけでなく骨格の成長に関係している場合には、マウスピース矯正だけでは改善が難しくなります。下顎が大きく前に出ている場合などは、歯の位置を整えるだけでは噛み合わせを正常に近づけることができないため、より高度な対応が必要です。
このようなケースでは、ワイヤー矯正や外科的な治療を組み合わせることで、骨格と歯列のバランスを調整し、より安定した結果を目指す方法がとられることがあります。治療の選択にあたっては、口の中だけでなく顎全体の状態を確認することが重要です。
歯が大きくねじれているケース
歯が本来の向きとは異なる方向を向いて生えている状態は、捻転(ねんてん)と呼ばれます。
たとえば、歯の表側が横を向いていたり、斜めに傾いていたりするような場合がこれに当たります。このような歯のねじれは、見た目の問題だけでなく、歯みがきのしづらさや噛み合わせの乱れにもつながります。
マウスピース矯正は、歯を少しずつ動かして整えていく治療法ですが、歯の向きを大きく変える動きには限界があります。特に強くねじれている歯に対しては、必要な力を十分にかけにくいため、希望する位置や向きに修正しにくい場合があります。
マウスピース矯正が向かない人

マウスピース矯正は多くの方に選択されている矯正方法ですが、すべての人に合うわけではありません。生活習慣やお口の状態によっては、ほかの矯正方法のほうが適していると判断されることもあります。
ここでは、マウスピース矯正に向いていないと考えられる代表的なケースをご紹介します。
装着時間を守れない人
マウスピース矯正では、装置を1日20〜22時間装着する必要があります。これは歯を段階的に動かしていくために必要な時間であり、装着時間が短いと、歯の動きにズレが生じることがあります。
マウスピースは食事や歯みがきのときに取り外せる反面、決められた時間以上つけておかないと、治療の効果が出にくくなります。そのため、自己管理が苦手な方や、仕事や学校などの都合で装着時間を確保しにくい方は、期待した通りの結果に到達しないことがあるのです。
マウスピース矯正では、装置の使い方が治療の成否に大きく関わるため、自分の生活習慣と照らし合わせて、無理なく続けられるかどうかを考えておくことが大切です。
重度の歯周病がある人
歯周病が進行している状態では、矯正治療に伴う歯の移動によって、歯ぐきや歯を支える骨に負担がかかることがあります。とくに重度の歯周病がある場合には、歯の動揺が強くなったり、歯の寿命に悪影響を与えたりすることもあります。
矯正を安全に進めるためには、まず歯周病の治療を優先し、歯ぐきや骨の状態を安定させる必要があります。
マウスピース矯正はやさしい力で歯を動かす方法ではありますが、歯周病の状態によっては、その力でもリスクとなることがあります。歯科医院でしっかりと診断を受けたうえで、治療の可否を判断してもらうことが大切です。
埋伏歯がある人
埋伏歯とは、歯ぐきやあごの骨の中に埋まったまま、生えてきていない歯のことを指します。とくに親知らずや永久歯で見られることが多く、歯並びに影響を与えることがあります。
マウスピース矯正では、歯の移動を事前に計画して装置を作るため、埋伏歯の位置によっては治療が難しくなる場合があります。見た目ではわからないこともあるため、治療前にレントゲンやCT検査で歯の状態を確認し、必要があれば外科的処置を検討することが重要です。
インプラントを複数本入れている人
インプラントはあごの骨に固定されているため、天然の歯のように動かすことができません。
マウスピース矯正では歯を少しずつ動かして理想の位置に整えていきますが、複数のインプラントがあると、周囲の歯の動きに制限が出ることがあります。その結果、予定通りに歯を動かすことが難しくなる場合があるのです。
ただし、インプラントの位置や本数によっては矯正が可能なこともあるため、歯科医師に確認することが大切です。
マウスピース矯正が適応とならない場合の対処法

マウスピース矯正が向かないケースでも、ほかの方法によって歯並びの改善は可能です。ここでは、別の選択肢として考えられる代表的な治療法をご紹介します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯にブラケットをつけ、ワイヤーの力で歯を少しずつ動かしていく方法です。
細かな調整ができるため、歯のねじれや重度の叢生などにも対応できます。マウスピース矯正では難しいとされる歯の動きも可能になるため、幅広い症例に選択されています。
見た目が気になる方には、目立ちにくい色のブラケットや裏側矯正などが選択できる場合もあります。矯正の自由度が高く、長年用いられてきた信頼性のある治療法です。
外科的手術
重度の出っ歯や受け口など、骨格のずれが原因となっている場合には、矯正だけでなく外科的な手術を併用することがあります。
これは、あごの骨の位置を整えることで、根本的に噛み合わせや顔立ちを改善する治療法です。顎変形症と診断されるケースでは、保険が適用されることもあります。
手術と聞くと不安を感じるかもしれませんが、専門医のもとで計画的に行うことで、機能面・見た目の両方に良い変化が期待できます。
まとめ

マウスピース矯正は、見た目に配慮しながら歯並びを整えられる便利な方法ですが、すべての症例に対応できるわけではありません。
歯のねじれが強い場合や骨格に問題があるケースでは、別の方法が選択されることがあります。また、装着時間の管理が難しい人や、お口の状態によっては他の治療法のほうが適していると判断されることもあるでしょう。
大切なのは、自分の歯並びや生活スタイルに合った治療法を見つけることです。まずは歯科医師に相談し、納得のいく選択をしましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。
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