すきっ歯は矯正したほうがよい?治療法や期間、費用も
2025.11.08
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。

すきっ歯が気になり、矯正治療を検討している方は少なくありません。歯と歯の間に隙間があるすきっ歯は、見た目に影響を与えるだけではなく、虫歯や歯周病のリスクを高めることもあるため、早めに対処することが望ましいとされています。
この記事では、すきっ歯を矯正するメリットや治療法、期間、費用についてわかりやすく解説します。
すきっ歯とはどんな状態?

すきっ歯とは、歯と歯の間に目視で確認できるほどの隙間がある状態を指します。歯と歯の間に生じる隙間にはさまざまな原因があり、その中でも、前歯の中央に生じる隙間を正中離開(せいちゅうりかい)と呼びます。
この症状は、乳歯から永久歯に生え変わる時期の子どもに多く見られ、永久歯に生え変わった後も隙間が目立つ場合があります。すきっ歯の状態は見た目の印象に大きく影響し、笑ったときに目立つため、コンプレックスを抱える方もいるでしょう。
さらに、すきっ歯は歯と歯の間に隙間があるため、食べ物が挟まりやすくなったり、歯磨きがしにくくなったりするなど、虫歯や歯周病のリスクも高くなります。見た目の問題だけではなく、口腔内の健康に影響を与える可能性があるため、すきっ歯の状態は放置せずに歯科医師へ相談することが大切です。
すきっ歯になる原因

すきっ歯の医学的な名称は空隙歯列(くうげきしれつ)と言い、上顎の中央に隙間が生じている状態を指します。特に、前歯の部分にこのような隙間ができると、見た目や発音・噛み合わせに影響が出ることが多く、悩みの種となります。
では、そもそもどうしてこのような隙間が生じるのでしょうか。ここでは、すきっ歯になる主な原因について詳しく見ていきます。
前歯を支える筋肉の働き
前歯を支える筋肉のバランスが崩れると、歯の位置や歯と歯の間の幅に影響を及ぼし、歯列の乱れを引き起こす原因になります。例えば、舌を前に押し出す癖があると、前歯を押す力が加わって前歯が外側へ押し出されます。また、頬の筋肉の働きが弱いと歯列に適切な圧力がかからず、歯が正常な位置に並ばなくなることがあるのです。
歯のサイズと顎のバランス
歯のサイズが小さい、もしくは顎が大きい場合は、すきっ歯になりやすいです。顎と歯のサイズのバランスが悪いと、すきっ歯以外の歯並びの問題が生じることも珍しくありません。
上唇小帯の影響
上唇小帯とは、上唇の内側と上顎の前歯の根元をつなぐ筋のことです。上唇小帯が長いと、歯の間に入ることで歯と歯の間に隙間ができやすくなります。
生活習慣や癖
長年の生活習慣や癖も、すきっ歯の原因になる可能性があります。例えば、舌で前歯を押す癖(舌突出癖)や指しゃぶりなどの習慣が続くと、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。
また、口呼吸の習慣があると、口の中の筋肉のバランスが崩れ、歯列に影響が出ることもあります。
すきっ歯をそのままにするリスク

すきっ歯を放置するリスクは、以下のとおりです。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
すきっ歯の場合、歯と歯の間に隙間があるため、一見虫歯になりにくいように思われるかもしれません。
しかし、すき間から食べ物が入り込んで詰まったり、歯と歯が並んでいる場合に比べて汚れが落ちにくかったりすることから、 虫歯や歯周病になりやすい環境です。放置すると、大切な歯を失いかねません。
発音障害が起こる可能性がある
前歯にすき間があると、空気が抜けて不明瞭な発音になることがあります。特にサ行とタ行の発音で問題が出やすく、子どもの場合は言葉の習得に影響を与えることもあるでしょう。
噛み合わせが悪くなる
歯と歯の間に隙間があると、隣接する歯が隙間に向かって移動し、徐々に歯並びが悪くなります。さらに、歯並びが乱れると、上下の歯の噛み合わせにも悪影響を及ぼします。
噛み合わせが悪いと、食べ物をうまく噛み砕けない、顎が疲れやすい、頭痛が起こるなどの不調を引き起こす場合があります。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
すきっ歯の場合、歯と歯の間に隙間があることで食べかすが入りやすくなります。その結果、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。
特に、歯と歯の間には、歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れが蓄積しやすいです。歯間ブラシやフロスなどを使用して細かい部分までケアを行わなければ、プラークが蓄積して虫歯や歯周病の原因になります。虫歯や歯周病が進行すると、最終的には抜歯が必要になるでしょう。
すきっ歯は矯正したほうがよい?

空隙歯列を矯正するかどうか迷う方は少なくありません。見た目の問題だけならすきっ歯を治療しなくても生活に支障はありませんが、すきっ歯があることで噛み合わせが悪くなったり発音に影響が出たりしていることもあるでしょう。
また、歯と歯の間に隙間があることで食べ物が詰まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるケースもあります。以下に、すきっ歯を矯正するメリットと、必ずしも矯正しなくてもよい場合をご紹介します。
すきっ歯を治すことで得られるメリット
すきっ歯を矯正することで得られるメリットは、以下のとおりです。
- 発音を改善できる
- 食事がしやすくなる
- 虫歯や歯周病のリスク軽減
- ストレスの軽減
すきっ歯を矯正する方法

歯並びの乱れやすき間の程度は患者さまによって異なるため、すきっ歯の矯正方法もいくつかあり、症例によって選択されます。以下では、すきっ歯を治療する主な方法を紹介していきます。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、最も一般的で実績のある矯正方法です。歯の表面にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かす仕組みです。隙間が大きいすきっ歯の場合でも、歯を効率的に動かせるため、確実に隙間を閉じられるでしょう。
矯正装置は固定式で、食事や歯磨きの際に外すことはできませんが、適切なケアを続ければ高い効果を期待できます。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を少しずつ動かしていく方法です。目立ちにくく、取り外しができるという特徴があります。
軽度のすきっ歯であれば、マウスピース矯正だけで十分な改善が見込めることもあります。
ただし、すべてのケースに対応できるわけではないため、治療前に歯科医師による精密検査とシミュレーションが必要です。また、日常的に装置を装着し続ける必要があるため、自己管理が重要です。
すきっ歯を矯正する場合にかかる期間

すきっ歯を治療する場合、症例の程度や選択する矯正方法によって治療期間は異なります。軽度の前歯の隙間であれば数か月で改善が見込めますが、全体の噛み合わせを調整する場合は1年半から2年ほどかかることもあります。
また、治療終了後には保定装置(リテーナー)の装着が必要です。保定期間は通常2~3年とされており、この期間も治療の一部として考える必要があります。
すきっ歯を矯正する場合にかかる費用

歯科医院や治療方法によって矯正にかかる費用は異なりますが、全体矯正の場合は60〜130万円、部分矯正の場合は20〜50万円程度が目安です。基本的に自由診療となり歯科医院によって費用が異なるため、詳しい見積もりは実際にカウンセリングを受けて確認しましょう。
まとめ

すきっ歯は見た目だけではなく、虫歯や歯周病のリスク、噛み合わせや発音などにも影響を及ぼす可能性があります。放置するリスクも多いため、早めの対応が望ましいです。
歯科医院でのカウンセリングを受け、費用や期間などを総合的に考慮して治療方法を選択することが重要です。長期的な口腔健康を守るためにも、適切な治療とケアを行いましょう。
すきっ歯の矯正を検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。
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