インビザライン・ファーストは何歳から受けられる?対象年齢と治療の流れ
2025.11.15
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。

お子さまの歯並びについて悩んでいる保護者の方は少なくありません。特に乳歯から永久歯への生え変わりが始まる時期には「このタイミングで矯正を始めたほうがいいのか?」と迷うことも多いでしょう。
近年、目立ちにくく取り外しができる装置を使用したインビザライン・ファーストという小児向けのマウスピース矯正が注目を集めています。
今回は、インビザライン・ファーストの対象年齢や適応条件、治療の流れ、費用について詳しく解説します。小児矯正を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストは、アライン・テクノロジー社が提供する小児向けのマウスピース型矯正治療です。主に6歳から10歳頃の混合歯列期の子どもを対象に、永久歯が生えそろう前から顎の成長をコントロールしながら歯並びを整えることを目的としています。
この治療法は、透明で取り外し可能なマウスピースを使用するため、見た目の違和感が少なく、日常生活への影響も抑えられるのが特徴です。また、デジタル技術によって精密なシミュレーションが可能で、治療の進行が事前にイメージしやすいというメリットもあります。
従来は顎を拡大する装置が主流でしたが、より快適で見た目に配慮された矯正方法として、インビザライン・ファーストは近年ますます注目を集めています。
インビザライン・ファーストの対象年齢

どの年齢でインビザライン・ファーストを始められるかは、多くの保護者の方が気になるポイントです。インビザライン・ファーストの対象年齢は、おおむね6歳〜10歳頃までの子どもとされています。
この年齢は、乳歯が抜け始めて永久歯が生え始める混合歯列期にあたります。すべての永久歯が生えそろっていない段階でも、顎の成長に合わせて矯正治療を行うことで、のちの本格的な矯正の必要性を減らせる可能性があります。
ただし、年齢だけでなく、歯の生え変わりの進行具合や顎の大きさ、歯並びの状態によって治療の可否は異なります。たとえば、7歳でもまだ乳歯が多く残っていたり、永久歯の萌出方向に問題があったりする場合には、治療開始のタイミングを見送ることもあります。
そのため、年齢はあくまで目安であり、歯科医師の診断が不可欠です。
インビザライン・ファーストの適応条件

インビザライン・ファーストは、混合歯列期の子どもを対象とした治療ですが、開始するためには年齢だけでなく、いくつかの具体的な条件を満たす必要があります。
まず重要なのは、第一大臼歯が萌出していることです。この歯は噛み合わせの基準となるため、インビザラインによる歯の移動を計画するうえで欠かせない存在です。
また、切歯のうち少なくとも2歯が2/3以上萌出していることも条件として挙げられます。加えて、3/4顎に乳歯または未萌出の永久歯が2本以上残っていることもポイントです。
これらの条件を満たすことで、歯や顎の成長に合わせた治療が可能になります。また、マウスピースを毎日しっかり装着できるかどうか、お子さんの協力が得られるかも大切なポイントです。
治療を始められるかどうかは、歯科医院での精密な検査と診断によって判断されます。
インビザライン・ファーストの治療の流れ

インビザライン・ファーストの治療は、一人ひとりの歯や顎の状態に合わせて進められます。ここでは、治療の流れについて解説します。
初診・カウンセリング
治療のはじめは、歯科医院での初診とカウンセリングからスタートします。お子さまのお口の中を簡単に確認し、歯並びや顎の状態、これからの成長の見込みなどをチェックします。
治療内容や費用、期間、マウスピースの特徴なども丁寧に説明されるので、疑問や不安があれば遠慮せず質問しましょう。
精密検査と診断
カウンセリングのあと、治療を希望する場合は、より詳しい検査を行います。
歯や顎の状態を正確に把握するために、レントゲン撮影、口の中の写真撮影、歯型のスキャンなどを行います。これらの情報をもとに、歯の並び方や骨の成長状態を詳しく分析し、インビザライン・ファーストによる治療が可能かどうかを判断します。
治療計画の立案
検査結果をもとに、歯科医師が具体的な治療計画を立てます。専用のソフトを使って、歯の動きや治療の進め方を3Dシミュレーションで確認できるのがインビザラインの特徴です。何枚のマウスピースを使うか、どのくらいの期間がかかるかなどもこの段階で明確になります。
計画内容は保護者の方に詳しく説明され、同意を得たうえで治療スタートとなります。わからない点があれば、この時点でしっかり確認しておくと安心です。
マウスピースの作製と装着
治療計画に同意すると、インビザライン・ファースト専用のマウスピース(アライナー)が作製されます。マウスピースはお子さまの歯並びにぴったり合うように、オーダーメイドで作製されます。
マウスピースが完成したら、歯科医院で最初の装着を行います。付け外しの練習や、お手入れ方法の指導も行われるので安心です。治療中はマウスピースを1日20〜22時間装着する必要があるため、お子さんの協力と保護者の方のサポートが治療成功のカギとなります。
定期的なチェック
治療中はおおよそ4〜6週間に1回の頻度で通院し、計画どおりに治療が進んでいるか、マウスピースを正しく装着できているか、虫歯などのトラブルが起こっていないかなどをチェックします。必要に応じて、治療計画を微調整することもあります。
定期的なチェックを怠ると、万が一、何らかのトラブルが起こっていても発見が遅れ、治療に影響を及ぼす可能性があります。計画どおりに矯正治療を進めるためには、歯科医師の指示に従って通院することが大切です。
治療終了後の保定期間
歯がきれいに並んで治療が終わったあとも、歯は元の位置に戻ろうとする性質があります。そのため、矯正治療後には保定(ほてい)期間が設けられています。保定期間中は、歯並びを安定させるためにリテーナー(保定装置)を装着する必要があります。
また、歯並びの状態をチェックしてもらうために、定期的に歯科医院を受診することも重要です。
インビザライン・ファーストの費用

インビザライン・ファーストの治療費は、歯科医院によって異なりますが、おおよそ40万〜60万円ほどが一般的な相場です。この費用のほかに、カウンセリングの費用や精密検査の費用、調整料がかかるケースもあります。詳しい内訳は事前に確認することが大切です。
歯科医院のなかには、分割払いやデンタルローンなどの支払い方法に対応しているところもあります。これらを活用することで、家計への負担を抑えながら治療を受けることが可能です。さらに、医療費控除の対象になるケースもあるため、領収書を保管しておくと安心です。
まとめ

インビザライン・ファーストは、永久歯が生えそろう前の混合歯列期に始められる、透明なマウスピースを使った矯正治療です。
透明で取り外しができる装置を使用するため、学校生活や日常生活の影響が少なく、お子さんにとっても保護者の方にとっても負担の少ない治療法として注目されています。
治療を受けるためには、年齢だけでなく、第一大臼歯の萌出や前歯の生え方など、いくつかの条件を満たす必要があります。また、治療は検査・診断から始まり、マウスピースの装着、定期的な通院、治療後の保定といった流れで進められます。
お子さまの成長に合わせた矯正治療は、将来の健康な歯並びと噛み合わせの土台になります。少しでも気になることがあれば、まずは歯科医院で相談しましょう。早めの一歩が、将来の笑顔につながります。
小児矯正を検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。
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