小児矯正は何歳から?子どものうちに歯列矯正を受けるメリットや注意点
2025.10.25
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。

小児矯正とは、子どもの成長期に行う歯列矯正のことを指します。歯並びや噛み合わせの乱れは、見た目だけでなく、発音や食事、虫歯・歯周病のリスクにも関わるため、早期の対応が重要とされています。
しかし「小児矯正はいつから始めればよいのか?」「どのようなメリットがあるのか?」といった疑問を抱く保護者の方も少なくありません。
今回は、小児矯正の開始時期や子どものうちに矯正治療を受けるメリット、注意点、そして気になる費用について詳しく解説します。小児矯正を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
小児矯正はいつから始めるのがよい?

小児矯正をいつから始めればいいのかは、多くの保護者の方が悩むポイントです。タイミングを見極めることで、より効果的に矯正治療を進めることが可能になります。
一般的に、小児矯正をはじめる時期は6〜10歳頃が目安とされています。この時期は、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期と呼ばれ、顎の成長が活発な時期でもあります。そのため、効率的に治療を進めることができるのです。
特に、反対咬合(受け口)や上顎前突(出っ歯)、顎の非対称などの問題が見られる場合は、早期の対応が望ましいとされています。
ただし、小児矯正は年齢よりも、成長段階に応じた判断が重要です。すべての子どもが同じ時期に治療を始める必要はなく、それぞれの歯の生え変わりや顎の発達に応じて治療を開始する時期は異なります。
したがって、気になる症状がある場合は早めに歯科医院で相談し、適切な診断を受けることが大切です。
最近では、無料でカウンセリングを受けられる歯科医院も増えています。まずは年齢に関係なく早めに歯科医院で相談することが、小児矯正の成功の第一歩といえるでしょう。
子どものうちに歯列矯正を受けるメリット

子どもの成長期に矯正を行うことで、さまざまな健康面・心理面でのメリットが期待できます。以下で詳しく解説します。
顎の成長を活かした治療が可能になる
小児矯正の大きな特徴の一つが、顎の成長を利用できる点です。子どもの顎はまだ発達段階にあり、骨も柔らかいため、将来的な歯並びや噛み合わせをコントロールしやすいというメリットがあります。
たとえば、顎が小さく歯が並ぶスペースが足りない場合でも、矯正装置によって顎の幅を広げて永久歯の生えるスペースを確保することが可能です。これは成人矯正では難しいアプローチであり、小児期だからこそ実現できる治療です。
また、上下の顎のバランスが悪い場合にも、成長を促す・抑制するといった調整がしやすく、将来的に外科的な処置を避けられる可能性も高まります。
このように、顎の成長を利用できるのは、小児矯正ならではの大きな利点です。早い段階で問題点を見つけ、適切な時期に治療を始めることで、より自然なかたちで理想的な歯並びや噛み合わせを目指すことができます。
抜歯を避けられる可能性が高まる
小児矯正では、顎の成長を利用して歯が並ぶスペースを確保できるため、将来的に永久歯を抜かずに済む可能性が高くなります。これは、子どもの成長期ならではの治療の利点です。
永久歯が生えるスペースが足りないと、成人矯正では歯を抜いて対応するケースも少なくありません。
しかし、小児期に矯正を行えば、顎の骨の発達を促しながら歯列全体のバランスを整えることができるため、抜歯を避けやすくなります。
特に前歯が重なって生えている、歯の並びが明らかに狭いといった状態でも、早めに治療を開始すればスペースを確保しやすくなります。小児矯正は、子どもにとって身体的な負担を軽減できる有効な方法といえるでしょう。
発音や咀嚼の改善が期待できる
歯並びや噛み合わせの乱れは、見た目だけでなく、発音や食べる力にも大きな影響を及ぼします。小児矯正によって歯並び・噛み合わせを整えることで、これらの機能の改善が期待できます。
特に発音面では、歯の隙間や位置のズレが原因で、サ行やタ行などの発音が不明瞭になることがあります。舌や唇の動きに影響が出るため、本人が話すことに苦手意識を持つケースも見られます。
矯正治療によって歯並びが整うことで、舌の位置や動きが正しくなり、発音もはっきりしてきます。
また、噛み合わせが悪いと、食べ物をうまく噛み切れない、片側だけで噛むといった問題も生じます。小児期にこれらの問題を改善することで、将来の健康にも好影響をもたらします。
コンプレックスを解消できる
歯並びが悪いと人前で話すのをためらったり、笑顔を控えたりするようになることがあります。こうした小さな不安や恥ずかしさが、自己肯定感の低下や人間関係の構築に影響を与えることも少なくありません。
小児矯正によって歯並びが整うと、見た目に自信がつき、表情や態度が前向きになることが期待できます。特に思春期に差しかかる年齢では、見た目への関心が高まるため、早めに矯正治療を始めることが心の成長にも良い影響を与える可能性があります。
笑顔を見せることに抵抗がなくなり、他人とのコミュニケーションも自然と活発になるでしょう。
虫歯や歯周病のリスクを低減できる
歯並びが悪いと、歯と歯の間に食べかすが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
矯正によって歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり、口腔内を清潔な状態に保ちやすくなります。将来的に健康な歯を維持するためにも、子どものうちに歯並びを整えることは非常に重要です。
子どものうちに歯列矯正を受けるときの注意点

小児矯正には多くのメリットがありますが、一方で注意すべき点もいくつかあります。以下に詳しく解説します。
計画どおりに進まない場合がある
小児矯正は、子どもの成長を見越して治療計画を立てるため、一般的な目安に沿って進められますが、実際にはすべての子どもが同じように成長するわけではありません。
歯の生え変わりの時期や顎の発達のスピードには個人差があり、それによって治療が予定通りに進まないこともあります。
たとえば、永久歯の萌出が遅れたり、予想よりも顎の成長が早く進んだりすることで、装置の交換や治療方針の見直しが必要になる場合があります。
こうした変化に柔軟に対応できるよう、定期的に歯科医院で検診を受け、治療の調整を重ねていくことが大切です。
定期的な通院が必要となる
矯正治療中は、定期的に通院が必要になります。一般的には月に1回程度の通院が目安ですが、装置の種類や治療内容によって頻度は異なります。
通院では、矯正装置の調整やお口の中の状態確認が行われます。これらは治療を計画通りに進めるうえで欠かせないものです。また、歯の動きや顎の成長の変化を把握するためにも、継続的な観察がとても重要です。
ただし、学校や習い事のスケジュールと重なることも多く、保護者の方にとっては日程調整が負担になることもあります。そのため、通いやすい場所にある歯科医院を選ぶことや、予約の取りやすさも治療を継続するうえでの大切なポイントになります。
違和感や痛みが出ることがある
矯正装置には、取り外し式のものや固定式のものがあり、装着当初は痛みや違和感を覚えることがあります。特に食事や会話の際に不便を感じるお子さんも少なくありません。
特に初めて装置を装着する際は、口の中に異物があるような感覚に戸惑ったり、頬や舌に当たって擦れたりすることもあります。また、歯が動き始めることで、噛んだときに軽い痛みを感じることもありますが、多くの場合は数日で慣れていきます。
装置によっては見た目が気になる場合がある
治療に使用する装置によっては、口をあけたときに目立つことがあります。矯正装置が目立つことを気にするお子さんもいるかもしれません。見た目への配慮は、子どもが前向きに治療へ取り組むうえで、決して軽視できないポイントです。
治療費の負担が大きくなることがある
小児矯正は数年にわたることが多く、それに伴い治療費の負担が大きくなる場合があります。装置の種類や治療内容によって費用は異なりますが、一般的には数十万円単位の出費を見込んでおく必要があります。
また、小児矯正は保険適用外の自由診療に該当するケースがほとんどで、基本的に全額自己負担となる点にも注意が必要です。
小児矯正の費用

小児矯正にかかる費用は、治療の内容や期間、使用する装置の種類によって大きく異なります。一般的には、総額で30万円〜80万円程度が相場です。治療が長期にわたる場合にはさらに費用が増えることもあります。
料金体系は歯科医院によって異なるため、事前にしっかりと説明を受けることが大切です。
まとめ

小児矯正は、成長段階にある子どもの顎や歯の発達を活かしながら、自然で無理のない歯列の改善を目指せる治療です。
適切な時期に始めることで、抜歯のリスクを減らし、将来的な健康維持にもつながる多くのメリットがあります。さらに、発音や咀嚼機能の改善、見た目に対する自信の向上といった心理的な面でも良い影響をもたらします。
一方で、治療には費用や通院などの負担も伴うため、家庭の状況や子どもの性格に合わせた慎重な検討が必要です。歯科医院での早めの相談を通じて、お子さまにとって最も適したタイミングと方法を見極めることが、小児矯正の成功につながります。
小児矯正を検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。
当院のホームページはこちら、初診診療予約も受け付けております。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。