インビザライン・ファーストとは?小児矯正の特徴・メリット・費用まで徹底解説
2025.09.06
こんにちは。松山市小栗の歯医者「小栗歯科」です。
お子さまの歯並びが気になり始め、「子どもの矯正について知りたい」とお考えの保護者の方も多いのではないでしょうか。特に、従来のワイヤー矯正の見た目や痛みが心配で、治療をためらっているケースもあるかもしれません。
そんな中、子どもの成長期に特化したマウスピース型矯正「インビザライン ファースト」が注目されています。しかし、どのような治療なのか、どんな歯並びに効果があるのか、詳しい情報が分からず不安ですよね。
この記事では、インビザライン ファーストとは何か、その特徴や対象年齢、メリット・デメリットを詳しく解説します。費用や治療の流れもご紹介しますので、お子さまの矯正治療の選択肢としてぜひ参考にしてください。
インビザライン・ファーストとは
インビザライン・ファーストとは、主に乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)の子どもを対象としたマウスピース型矯正装置を用いた治療法です。
従来のワイヤー矯正とは異なり、透明なマウスピースを装着することで目立ちにくく、取り外しが可能な点が特徴です。
歯並びの改善だけでなく、歯列弓の発育を支え、永久歯の萌出スペース確保や前後的な咬合関係の改善を図る設計が特徴です。
従来の小児矯正との違い
従来の小児矯正は、固定式の装置やワイヤーを使用して歯や顎を動かす方法が一般的でした。
一方、インビザライン・ファーストは取り外し可能なマウスピースを使用するため、口腔内の清掃がしやすく、食事や歯みがき時の負担が軽減されるという利点があります。
また、装置が目立ちにくいため、見た目を気にするお子さまにも選ばれやすい傾向があります。
対象年齢と適応条件
インビザライン・ファーストは、一般的に6歳から10歳前後の混合歯列期のお子さまが対象とされています。
ただし、すべてのお子さまに適応できるわけではなく、歯や顎の成長状態、歯並びの状況などを歯科医師が総合的に判断したうえで適応が決まります。
インビザライン・ファーストで治療できる歯並びの種類
インビザライン・ファーストでは、成長期のお子さまのさまざまな歯並びの問題に対応可能です。
出っ歯(上顎前突)
上の前歯が前方に突出している状態を指し、インビザライン・ファーストでは、顎の成長を利用しながら前歯の位置を調整することで、出っ歯の改善を目指すことが可能です。
ただし、重症度や骨格的な要因によっては他の治療法が推奨される場合もあります。
受け口(反対咬合)
下の歯が上の歯より前に出ている受け口も、軽度から中等度であればインビザライン・ファーストで対応できる可能性があります。
成長期の早い段階で治療を始めることで、将来的な噛み合わせの問題を予防できる場合があります。
叢生(歯のガタガタ)
歯が重なり合って並んでいる叢生は、顎のスペースを広げることで歯並びを整える治療が行われます。インビザライン・ファーストは取り外し式のため、日常生活への影響が少なく、衛生面でもメリットがあります。
開咬(オープンバイト)
奥歯を噛み合わせても前歯が閉じない開咬は、舌癖や指しゃぶりなどの習慣が原因となることもあります。
インビザライン・ファーストでは、成長期の顎の発育を利用して、前歯のかみ合わせを整えていくことができます。h3 すきっ歯(空隙歯列)
歯と歯の間に隙間があるすきっ歯も、インビザライン・ファーストで隙間を徐々に閉じていく治療が可能です。
ただし、原因によっては他の治療法が適している場合もあるため、事前の診断が大切です。
交叉咬合(クロスバイト)
上下の歯のかみ合わせが左右にずれている交叉咬合にも、インビザライン・ファーストが適応となるケースがあります。
成長期の早期治療により、将来的な顎のずれや顔貌への影響を軽減できる可能性があります。
インビザライン・ファーストのメリットとデメリット
インビザライン・ファーストのメリットとデメリットについて、治療を検討されている方が知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
インビザライン・ファーストのメリット
目立ちにくく取り外しができるため、学校生活や日常生活への影響が比較的少ない点が特徴です。
また、従来のワイヤー矯正と比べて口腔内の清掃がしやすいことから、虫歯や歯肉炎のリスクを抑えやすいとされています。
デジタル技術を活用した治療計画により、治療の進行状況を可視化しやすい点も利点の一つです。
インビザライン・ファーストの注意点とデメリット
インビザライン・ファーストはすべての症例に適応できるわけではなく、歯や顎の状態によっては他の治療法が適している場合があります。
また、装置を1日20〜22時間装着する必要があり、自己管理が難しいお子さまの場合、十分な効果が得られないことも考えられます。
インビザライン・ファーストの治療の流れと期間
インビザライン・ファーストの治療の流れと期間について、治療開始までの手順や治療期間の目安、治療中の注意点を詳しく解説します。
治療開始までのステップ
インビザライン・ファーストの治療を始めるには、まず歯科医院でのカウンセリングを受け、歯並びや噛み合わせの状態を確認します。
その後、口腔内の写真やレントゲン撮影、歯型の採取などの精密検査を行い、治療計画を立てます。治療内容や期間、費用について十分な説明を受け、納得したうえで治療を開始します。
治療期間の目安と進行のポイント
治療期間は個人差がありますが、一般的には1年から1年半程度が目安とされています。治療は、定期的に新しいマウスピースに交換しながら進めていきます。
お子さまの成長や歯の動きに合わせて、歯科医師が適切なタイミングで進行状況を確認し、必要に応じて治療計画を調整します。
治療中に気をつけること
治療中は、マウスピースを1日20〜22時間装着することが推奨されています。
また、マウスピースは食事や歯磨きの際に外し、清潔に保つことが大切です。定期的な通院を欠かさず、歯科医師の指示に従うことで、より良い治療結果が期待できます。
インビザライン・ファーストの費用と保険適用について
インビザライン・ファーストの費用や保険適用について、治療を検討されている方が知っておきたいポイントを詳しく解説します。
治療費用の相場と内訳
インビザライン・ファーストの治療費用は、一般的に40万〜80万円程度が目安です。多くの症例では45万〜60万円あたりが相場となっています。
ただし、医院ごとに料金設定や含まれるサービス内容が異なるため、事前に詳細な見積もりを確認することが重要です。
保険適用の可否と医療費控除
インビザライン・ファーストは、基本的に審美目的の矯正治療とみなされるため、健康保険の適用外となります。
ただし、顎変形症や口唇口蓋裂など厚生労働省が定める特定の疾患に該当する場合には、保険適用となるケースもあります。矯正治療費は医療費控除の対象となる場合が多く、確定申告時に申請することで所得税の軽減が期待できます。
費用を抑えるためのポイント
費用を抑えるためには、事前に治療計画や費用の詳細を確認し、納得したうえで治療を始めることをおすすめします。
また、分割払いやデンタルローンを利用できる場合もあるため、支払い方法についても事前に相談すると良いでしょう。治療後のメンテナンス費用も含めて、総額を把握することが大切です。
インビザライン・ファーストと他の小児矯正との比較
インビザライン・ファーストは、従来の小児矯正治療とどのような違いがあるのか、特徴や選び方について詳しく解説します。
ワイヤー矯正との違い
インビザライン・ファーストは、透明なマウスピースを使う矯正方法で、目立ちにくく取り外しができるのが特徴です。
食事や歯磨きのときに外せるので、普段の生活に取り入れやすいのもメリットです。一方で、ワイヤー矯正は歯にブラケットとワイヤーを固定して歯を動かす方法で、自己管理の必要が少ないという利点があります。
ただし、見た目やお手入れのしやすさでは工夫が必要になることもあります。
プレート矯正との違い
プレート矯正は、主に取り外し可能なプラスチック製の装置を使い、顎の成長を促す目的で用いられます。
インビザライン・ファーストも取り外し可能ですが、より精密に歯の位置をコントロールできる設計になっています。
また、デジタル技術を活用して治療計画を立てるため、治療の進行状況を可視化しやすい点も特徴です。
治療目的やライフスタイルに合わせた選び方
お子さまの歯並びや顎の成長状態、日常生活での装置の管理のしやすさ、見た目への配慮などを総合的に考慮して治療法を選ぶことが大切です。
インビザライン・ファーストは、目立ちにくさや取り外しの利便性を重視するご家庭に適している場合がありますが、自己管理が必要なため、保護者のサポートも重要です。
インビザライン・ファースト治療中・治療後の生活のポイント
インビザライン・ファースト治療中や治療後の生活で気をつけたいポイントについて、具体的に解説します。
マウスピースの取り扱いと清掃方法
マウスピースは毎日丁寧に取り扱うことが大切です。着脱時には清潔な手で行い、落下や変形を防ぐために強い力を加えないよう注意しましょう。
清掃は専用の洗浄剤やぬるま湯を使い、歯ブラシで優しく磨きます。熱湯やアルコール消毒は変形や劣化の原因となるため避けてください。マウスピースを外している間は、専用ケースに保管し、紛失や破損を防ぐことが重要です。
食事や運動時の注意点
食事の際は必ずマウスピースを外し、食後は歯磨きをしてから再装着します。飲み物も水以外は着用したまま摂取しないことが推奨されており、虫歯や着色のリスクを減らすための配慮が必要です。
運動時は、激しい接触や衝撃が予想される場合には、歯科医師の指示に従って着用の可否を判断してください。
治療後の保定と再発予防
治療が終了した後は、歯並びの後戻りを防ぐために保定装置(リテーナー)の使用が勧められます。リテーナーは指定された時間・期間を守って装着し、定期的なチェックを受けることが後戻りの予防につながります。
保定期間中も口腔ケアを継続し、異常を感じた場合は早めに歯科医院へ相談しましょう。
インビザライン・ファースト治療を検討する際の注意点
インビザライン・ファースト治療を検討する際には、あらかじめ確認しておくべきポイントを押さえておくことが重要です。
適応できないケースとその理由
インビザライン・ファーストは幅広いケースに対応できますが、重度の骨格的な不正咬合や、顎の成長に大きな問題がある場合、または歯の本数や位置に大きな異常が認められる場合には、他の矯正方法が適していることがあります。
まとめ
インビザライン・ファーストは、6〜10歳頃の乳歯と永久歯が混在する時期のお子さまを対象とし、顎の成長を利用しながら歯並びの土台を整える治療法です。
目立ちにくく取り外し可能という大きなメリットがある一方で、適応できない症例も存在します。治療の成功には、お子さまと保護者の方が協力して1日20〜22時間という装着時間を守ることが不可欠です。
お子さまの歯並びがインビザライン・ファーストに適しているか、また治療をやり遂げられそうか、まずは信頼できる歯科医師に相談し、詳しい診断と説明を受けることから始めましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、松山市小栗の歯医者「小栗歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、地域密着型の歯科医院として、松山市の地域虫歯0を目指して患者様に常に向き合った治療を心がけています。予防歯科や矯正治療・小児矯正に力を入れながら、一般歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも対応しています。